事例紹介

CASE STUDY

社会での自立と活躍を目指す!多様な学びと進路選択

1年次から6系列に分かれ、専門的な知識と技術を身に付けていく福知山淑徳高校の生徒たち。総合学科ならではの多様な進路選びをサポートするのは、校内で年間を通じて行われる進路指導だ。その在り方を取材した。※掲載内容は取材当時(2022年10月)

京都府|福知山淑徳高等学校

〒620-0936 京都府福知山市正明寺36-1

1924年設立の福知山淑徳技芸学舎という被服科の女子校を前身とし、「ひとり立ち出来るウデと知恵を身につけ、社会で活躍できる人材となるような生徒づくり」をモットーとする。現在は専門性の高い6系列を有する総合学科を設置する男女共学校。「自然と人、物に至るまで、その恩に深く感謝し、社会に奉仕して生きる」という「感恩先苦」が校別。

村上勝幸 先生

教諭 進路指導部長

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進路ガイダンス企画

進路相談会・ガイダンス企画/運営

高校生と大学・専門学校のかけ橋として活動してきた50年以上の実績をもとに、全国各地の会場・高校内・オンラインで進路相談会やガイダンスを実施いたします。

当初は女子校として、被服科、保育科、普通科、食物科等に分かれて独自の学習活動を行っていた同校は、1996年から男子の受け入れを開始し、1997年より総合学科へと移行した。現在では総合学科内にアパレル・ファッション系列、幼児教育系列、福祉系列、調理系列、アート・デザイン系列、アクティブ系列という6つの系列を有し、それぞれ、かつての学科の特色を生かした専門性の高い学習を行っている。例えば調理系列では卒業までに調理師免許、福祉系列では介護職員初任者研修の資格を取得可能だ。また、アクティブ系列は一般的な「普通科」と学習内容が最も近く、進学を意識した系列といえる。入学後に生徒はそれぞれ系列を選択するが、年度単位での変更も可能だという。一方で、学年ごとのクラス編成は系列にとらわれず、夢も進路も多種多様な生徒たちで構成されるのが特長だ。

生徒は進路について、進路指導担当教員との個別面談のほか、日頃からクラス担任と話したり、専門的な方向性については各系列の教員や先輩から話を聞いたりアドバイスをもらったりすることも多いという。総合学科ならではの彼らの多様で複雑な進路選択をサポートする上で、同校では職員の連携体制を強化している。

「進路部が立案した進路指導計画には学年の先生方が全面的に協力してくださっています。また、本校の進路指導には各系列の専門的な知識をもった教員の力が不可欠です。そのため、できる限り各系列と定期的に連絡を取り合いながら、生徒の動向や情報の交換、依頼などを常に行い、進路指導に生かされるようにしています」と話すのは、同校の進路指導部長を務める村上勝幸先生だ。年間2回の進路希望調査(3年次は1回)の結果はデータとして保存し、校内で職員が情報共有できるようにしている。

また、単なる情報の共有だけでなく、いわば「チーム学校」とも言うべき職員同士の協力、支援体制が欠かせないという。

「本校では入学時から専門性の高い系列に所属することになるため、ある程度の職業意識や進路希望を持って入学してくる生徒も一定数いますが、まだ曖昧な状態の生徒も多くいます」と村上先生。

同校では、1年次の1学期から3年次の1学期まで各学期に1回、通算7回、もしくはそれ以上の進路ガイダンスを段階的に重ねることで、徐々に生徒が希望の進路を具体的に考えていけるよう工夫している(図1参照)。

図1. 3年間を通したガイダンスのスケジュール(※弊社以外の企画サービスも含む)

普段の学校生活の中で進路について真剣に考える機会はあまり多くはないため、学期に一度のガイダンスは、生徒にとって大変貴重かつ重要だと村上先生は話す。「毎回、生徒たちにはガイダンス後に率直な感想を記入して提出してもらいますが、そのほとんどが「良い機会になった」という内容です。その後の長期休み中にオープンキャンパス等に参加するきっかけにもなっているようです」学年が上がるにつれ、これらのガイダンスやオープンキャンパスへの参加などを通して、自分の希望進路がより確固たるものとなったり、逆に変化したりする生徒も出てくるという。

「就職も進学も自分の将来を実現するための手段です」と村上先生。「栄養士を目指すなら、資格取得のために進学が必要ですが、調理の現場で少しでも早く一人前になりたいのならば就職を考えるでしょう。幼児教育系列では、保育士や幼稚園教諭の資格取得のために短大や専門学校への進学を希望する生徒が大半です。このように自分の将来像が決まれば、自ずと就職か進学か、自分の目指すべき道が見えてくると考えています」卒業時の進路については毎年、学年のおよそ3分の2の生徒が進学(うち約半数が専門学校、残りの半数が大学と短大)、3分の1の生徒が就職の道を選ぶという。就職率は府内の私立高校の中では最も高い。

進路実現の主役は言うまでもなく生徒自身であり、学校にとっての難関校への進学実績などは二の次」と村上先生は言い切る。「将来社会で活躍できる人材へと成長してくれるよう「サポートする」ことが高校の進路指導の最重要事項だから」だ。同校の進路導では、その学校や就職先が本人の適正や希望に本当に合っているかどうか、また保護者の理解をしっかりと得られているかを重要視しているという。村上先生は、進路について迷っている生徒には、「ー人で抱え込まずに周囲と相談するように」と伝えている。系列の教員との相談は、日頃から生徒の頑張りや適正を見て理解し、その生徒にとって最も相応しい進学先や就職先など適切なアドバイスができるため、同校生徒の進路決定の要となっている。特に調理系列などでは、卒業後も頻繁に同校を訪れる生徒が多いという。生徒の将来像を真剣に考える「チーム学校」との間に築かれた信頼関係は卒業後も続いている。

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