事例紹介

CASE STUDY

通信の“交通整理”を自動で行い同時多接続の授業を止めない

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古くから国際都市として栄えてきた福岡県福岡市にある大村美容ファッション専門学校には、日本の幅広いビジネス分野で活躍せんとする多くの留学生が学ぶ。同校では近年、全留学生にタブレット端末を持たせるデジタル化を推進してきたが、その施策の成功を緑の下で支えたのが、チエルの無線通信可視化・安定化ソリューションだ。※指載内容は取材当時(2023年2月)

福岡県|大村美容ファッション専門学校

〒810-0056 福岡県福対中央区黒門2-6

一に人格、二に技術の理念のもと、美容・メイク・ファッション業界で活躍するプロを目指すカリキュラムを提供している。本記事で登場したグローバルビジネス科は、2023年度より「大村グローバルビジネス専門学校」として独立予定。より充実した教育環境を整え、日本で就職し活躍することを目指す留学生を幅広く迎え入れていく。

中村 圭氏

法人事務局
主任

導入サービス

無線LAN環境構築支援 - Tbridge® -

無線LAN環境構築支援 – Tbridge® –

速度が遅い、よく切れる、問題の現状把握が困難、運用およびメンテナンスが難しいなど、学校現場の無線LANのトラブルを全て解決し、安定的な無線LANの運用管理を可能にします。

「よろしくお願いいたします!」授業の見学のため教室に入ると、張りのある声で、クラス全員から挨拶があった。整ったお辞儀も清々しい。これも授業の一環だと言う。

福岡県福岡市に所在する大村美容ファッション専門学校には、美容・ファッションを学ぶコースのほかに、「グローバルビジネス科」と呼ばれる留学生向けの学科がある。ここでは、日本で働くために必要な語学やビジネス全般の知識を身に付けることができるカリキュラムを提供しており、多様な国の学生が集まって学んでいる。2022年、このグローバルビジネス料で、同科に所属する全学生を対象にタブレット端末を必携化し、授業もそれら端末を活用して進めるデジタル化の試みが始まった。「従来の授業では紙の教科書あるいはプリントを使用していましたが、印刷して冊子化するなどの作業には労力と時間がかかり、先生たちの負担でした。デジタル端末の活用でペーパーレス化できれば働き方を効率化できるだけでなく、学生が場所に関係なく勉強しやすくなると考えました」。大村美容ファッション専門学校でデジタル化施策を指揮する法人事務局の中村主任は、取り組みの背景をこう説明する。

当初はグローバルビジネス科の1年次だけでタブレット活用を開始する予定であったが、これを機にと同科の全学年約400名を対象にタブレットが必携化されることになった。中村氏によれば、それまで授業で使っていたのは、多くても60台程度のノートパソコン。同校では、新たな通信需要に応えるべくインターネット環境の整備を進め、職員室も含め全フロア・教室に無線LANスポットを設置したり、より高法な通信回線に切り替えたりした。ただ、実際にタブレット活用が始まると、「インターネット接続が遅い、切れるなどの問い合わせが相次ぎ寄せられました」(中村氏)

母国語が多様かつPC提に慣れない学生も多いため、直接文字を書き込みやすいタブレット端末を必携化した。

グローバルビジネス科のインターネット環境の大きなネックは「同時接続」にあると言う。周科の授業はクラス単位での座学形式がメイン。教師の指示に従い学生が一斉にタブレットを使うため、数百台分の通信が同時に無線LANを使用することになり、多くの端末でインターネット接続との切断や、接続しても通信が過度に遅いなどの不具合が生じていた。

無線LANはよく単線の道路に例えられるが、そこに同時に多数の通信が流れ込むと、交通渋滞のように通信が混雑し、時々衝突(パケットロス)が起こる。そして衝突時に情報がなくならないようにデータを再転送する手間が生し、さらに通信が遅くなっていく。中村氏は、「配布資料がダウンロードできないなどで、授業が止まってしまうケースが多発しました」と振り込りつつ、「グループ分けして10人ずつ順番に資料をダウンロードしてもらえませんか」などお願いをすることもあったと話す。「先生方はデジタル環境でも分かりやすい授業を作ろうと苦労されていましたが、それが通信環境のせいで台無しになっては申し訳ないとの思いでした」(中村氏)

そこで通信環境を改善するべく色々な解決策を検討していたところ、チエルの無線通信可視化・安定化ソリューション「Tbridge®」に出会ったという。Tbridge®は、ネットワーク上にブリッジ接続するだけで、無線通信上の問題を特定・可視化できるため、早急に通信環境を改善できる。具体的には、自動で通信の”交通整理”を行い、先述のバケットロス予防やデータ再転送の低滅、大きな通信量のデータが回線を独占しないよう分散して、多くの端末が通信できるようにするなどの効率化を実施する。

「同時多接続の課題に効果的に機能すると直感しました」。こう語る中村氏はさっそくTbridge”の試験導入を開始。すると、毎日中村氏が対応に追われていた通信関係の問い合わせが驚くほど少なくなった。また先生たちには試験導入の話をせず、終了後にこの件を伝えると、「あれ、最近問い合わせしていないね」「そういえば授業がスムーズに進んでいた」などの反応があった。緑の下の力持ちとして悪目立ちしない、通信インフラのあるべき姿になったと、中村氏は笑みをこぼす。なお試験運用の終了後には、どれだけパケットロスや再転送など余計な通信が減ったかなど、通信環境の改善状況について数値化・グラフ化したレポートが提出された。「実感だけでなく客観的にも改善が示されたことで導入に至りました」(中村氏)

ここで中村氏は、大村美容ファッション専門学校では、Tbridge®の機種を選択する際、あえて現状ではオーバースペックの機種を採用したと明かす。いま現在機能が間に合っていても、今後ICT教育を拡充するにあたっては、拡大の基盤が今後必要になると考えたからだ。なおTbridge®は自動で通信環境を認識し、都度最適化を行うため、通信容量の拡大などにも設定フリーで対応可能だ。「今後通信量が増大しても、ネットワーク接続が安定すると信頼できるため、授業でのさらなるデジタル活用や、他学科へのICT授業の横展開などの取り組みを積極的に進められます。当校のデジタル化のステージを上げてくれたことでもTbridge®には感謝しておりますが、今後はさらなるデジタル化推進の土台としての役割に期待したいと考えています」(中村氏)

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